愛する人の自死を生き抜く:想像を超える悲しみに向き合う

エマ・ピアソン著

 

大切な人を失うことは破壊的な体験ですが、自死(自殺)はさらに特有の、圧倒的な複雑さを伴います。突然の出来事、答えのない問い、社会的スティグマ(偏見)、そして押し寄せる激しい感情が、孤独で全身が飲み込まれるような悲嘆を引き起こします。

 

なぜ自死は特別なのか

愛する人の 自死による悲嘆には、罪悪感や恥、後悔、混乱といった感情が強く伴います。遺された人は、自分は何を見逃したのか、何かできたのではないかと自問しがちです。こうした感情は自然なものですが、実際には多くが真実に基づいていません。精神的な苦悩は極めてに複雑で、他人がコントロールできるものではないからです。

 

自死後の悲嘆

この悲しみは、感情の森の中に迷い込んだように感じるかもしれません。悲しみ、怒り、自責、そして社会のまなざしが複雑に絡み合います。残念ながら、自死への偏見により、周囲の人々がどのように支えればよいか分からず、遺された人をさらに孤立させてしまうこともあります。

 

言葉の力

諸外国では、「自殺」という言葉を使うことで「罪」や「犯罪」といった過去を連想させることがあります。「自殺」ではなく「自死」や「自死によって亡くなった」と言葉を変えることで、そのような連想を取り除くことができます。言葉の力を効果的に使うことで、理解と思いやりに根ざした対話が可能になります。

 

支えの重要性

愛する人の自死を乗り越えるには、心に空いた深い痛みを抱えながら、人生を少しずつ再構築していく必要があります。この旅を一人で歩む必要はありません。セラピーやサポートグループ、信頼できる人々の支えが、重荷を和らげてくれます。悲嘆は直線的に進むものではなく、起伏があります。そのプロセスにおいて「つながり」は安心できる心の拠り所となりえます。

 

自分が死にたくなったとき

こうした喪失のあとでは、「あの人のところへ行きたい」と思うことは珍しくありません。それは痛みの深さを示すと同時に、助けが必要であるというサインでもあります。専門家や愛する人、あるいは危機対応のホットラインとつながることで、命の拠り所が生まれます。

 

危機にある他者を支えるには

誰かが危険な状態にあるように見えるときは、率直にその人の気持ちや考えを尋ねてください。評価せずに耳を傾け、思いやりを示し、専門的な支援へとつなぐことが、その人の命を救うことにつながるかもしれません。

自死による悲しみは「乗り越える」ものではなく、「優しさとつながり、勇気をもって共に背負いながら生きる」ものです。どんなに暗い瞬間にも、小さな光を見出すことは可能なのです。

 

本記事はエマ・ピアソンによる英語原文の短縮版です。

「原文は英語です。翻訳検証は浦出美緒が担当しました。」

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